安静時代謝を上げることが痩せる近道

心臓から血液を押し出す回数が上がれば、循環する血液の総量は増えます。心拍数を上げるために運動、つまりエクササイズをするのです。前ページの図表を見ると、血液循環と心拍数の関係がよくわかります。安静時の一分間当たりの血液循環は五八○○ミリリットルでしたが、軽い運動をすると九五○○ミリリットルになります。一六四%も血液循環がアップしたということです。「やっぱりダイエットはエクササイズなのか」、と思うかもしれません。

ところが、ここに大きな問題があります。

社会人や学生、主婦を問わず、一日中エクササイズしているほど暇な人はいません。また、運動を長く続けていると疲れてしまうために、週二回程度、一回三〇分の運動を続けられる人が全体の二割程度であるという現実があります。

運動する時間がないうえに、かりにその時なのです。その意味で、いかに短時間で効率のいい運動を習慣化できるかがポイントになります。

『安静時代謝』を上げて飛躍的なダイエット

エクササイズの目的も、多くの人が誤解しているようです。エクササイズの本当の目的は、『安静時代謝」の向上です。ところが、現在のエクササイズはそのほとんどが直接『安静時代謝』を上げることを目的にしていません。

運動強度の高い、苦しいトレーニングを週一回程度やって、いくら汗を流しても、絶対的なカロリーの消費量は少なく、効果が期待できません。

血液の重要な役目である、酸素と二酸化炭素の「ガス交換」と、栄養素と疲労物質の「物質交換」は、毛細血管を通しておこなわれます。この毛細血管は人間の全身に張り巡らされ、なんと10万キロにも及びます。「毛細血管は太い「優先血行路」から二〇〜三〇の細い「真毛細血管」に枝分かれし、一本の長さはO・五~一ミリ、直径は約一○マイクロメートル。赤血球がやっと通れる太さで、一本の毛細血管を一ミリリットルの血液が通過するのに、安静時には五~七時間かかるといわれるほど流れにくい構造になっています。

毛細血管はただでさえ血液が流れにくいわけですから、リラックスした安静時にはほとんど血液が流れていないという状態なのです。つまり、安静時では「ガス交換」や「物質交換」がほとんどおこなわれていないために、筋肉のなかの血液は疲労物質である乳酸を抱え込んだままになっているのです。加えて、酸素不足によって不完全燃焼となり、乳酸が増加するという悪循環にも陥ります。

すなわちこれは、『安静時代謝」が低下しているということです。これでは、ときどきエクササイズをしたとしても、ダイエット効果は期待できません。

ここまで考えてくると、『安静時代謝』を上げることができれば、飛躍的にダイエット効果が高まることがわかってきます。「1分間BMストレッチ」は、まさにこの『安静時代謝』を上げるためのプログラムなのです。

筋肉のコンディションを整えればダイエットに「1分間BMストレッチ」は、安静時の筋肉に圧力を加え、二酸化炭素や乳酸を持「った血液やリンパ液を絞り出すエクササイズです。

二酸化炭素や乳酸を筋肉から絞り出すことによって、新鮮な酸素と豊かな栄養素を含んだ血液が筋肉に入り込んでいく。活性化された筋肉は『安静時代謝』を向上させ、リラックスした状態でダイエットができるというわけです。

「1分間BMストレッチ」をすることによって、筋肉が最大に収縮・伸展します。その結果、筋肉のなかの二酸化炭素や乳酸を含んだ血液が、毛細血管から静脈に押し出されます。

その後、乳酸は静脈を通って肝臓で分解されます。筋肉の外に運び出された二酸化炭素や乳酸にかわって、酸素や栄養素が血液に乗って筋肉のなかに入り込み、筋肉を活性化するというメカニズムです。

筋肉のなかに新鮮な酸素や栄養素があれば、「代謝」は活発になります。つまり、『安静時代謝」がアップするために、リラックスしているとき、身体が勝手にダイエットしてくれているという状態になるのです。