筋肉が硬い人は太る

筋肉は、使わなければどんどん縮んで硬くなるという性質があります。「適応性短縮」と呼ばれる性質で、結果的に筋力の低下につながります。さて、硬くなった筋肉には血液が流れ込みにくくなるため、筋肉内の酸素と栄養素が不足し、疲労物質の乳酸が筋肉の外に放出されません。食べているにもかかわらず、「筋肉が栄養失調の状態」になっているようなものです。『代謝』のメカニズムは、簡単にいえば「酸素が筋肉内で栄養素を燃やすこと」です。ここでいう栄養素とは、グリコーゲンや脂肪、アミノ酸などです。

グリコーゲンが筋肉内に入りにくいという状態である「筋肉の拘縮化」や「低インシュリン」状態は、「代謝』の低下に直結するわけです。

さらに、乳酸が筋肉内に残留しているので、筋肉はいつまでも疲労状態にあります。疲労した筋肉は、「太りやすい体質」の代表的な状態です。筋肉の拘縮化は、『代謝』の低下と筋肉疲労という二つの要因から人間の身体を「太りやすい体質」こうしてよにしてしまうわけです。「しかし、逆に考えると、筋肉を伸ばして柔らかくしてあげれば、「やせやすい体質」に変身できるのです。では、筋肉が硬くなるメカニズムはどうなっているのでしょうか。

わんきよく次ページの図表1のように、人間は横から見ると、背骨がS字状に曲しています。これは「生理的曲」と呼ばれ、衝撃から頭や身体を守るために本能的に備わった身体的構造です。「生理的曲」は、正常な状態であれば耳・肩・腰骨・膝・くるぶしが直線で結ばれます。ところが、筋力が低下してくるとこの曲が進み、カーブの度合いが大きくなります。「生理的曲」が進むと、身体を動かすことが困難になってきます。こうして肩凝り、腰痛の原因や老化の症状となります。「さて、筋肉には、使わなければ縮んでしまうという性質「適応性短縮」がありますが、これにともなった筋力の低下が「生理的曲」の進行をうながします。理的縁曲」が進むと身体の動きが鈍るために、さらに筋肉は拘縮化していく。

この悪循環が筋肉拘縮化のメカニズムなのです。一方、筋肉の慢性疲労状態では、筋肉自体に痛みが発生し、筋肉が縮む原因となる筋スパズムを生み出します。この筋スパズムは、筋肉の痛みと拘縮化を加速させる働きを持ちますが、ストレッチとアイシングなどによって解消できます。世界のトップ・アスリートが競技終了後にストレッチしていたり、プロ野球の投手が試合後肩を冷やしているのは、筋肉が縮む原因となるスポーツ障害と筋スパズムをを解消するためなのです。

女性が長生きできる筋肉の秘密

疲労という言葉を耳にすると、仕事や運動をして「疲れた」のだと連想します。しかし、運動しないために疲れているというのが現実なのです。以前、「関節」をテーマにしたテレビ番組を監修したときのことです。